ソーメン流し 2006年7月9日


 今回の山歩会は梅雨の合間の例会で天気が心配されたが、参加者は総勢10人、初めての参加者もあり大盛況の例会となる。アルプス登山口でバスを降り、山開きの時のいつもの帰り道を逆に歩いて迎不動へ向かう。他に登山客が数人同じコースを歩いていた。30分程で迎不動に到着。時折薄日がさす天気で、蒸し暑くすでに汗びっしょりの人もいる。

  そこから天神川の清流を渡り今までの車道と打って変わり、険しい山道をいく。奇岩やその岩の間を流れる澄みきった水の流れに目をやったり、鳥の鳴き声を聞きながら段々と高度を上げていく。大自然の公園の中を行くようで暑さも忘れ心地よい山歩きだ。やがて、前回おこなったソーメン流しの渓流の場所に着く。しかし、今年は水量が多く岩の隙間の水の流れが速く、これでは箸でソーメンをすくうのは少し難しすぎる状態だ。もう少しいい場所が無いものかと上流に向かう。鎧ダムに近づいた場所で平坦で適度の水流があり、しかも10人位座れそうな格好の場所をみつけた。さすがここは流れは砂地なので流し素麺は砂が入りそうなので、茹でてその渓流で直ぐに冷やして容器にいれ皆で食べる事にした。

  Nさんの持ってきてくれた三輪ソーメンを、茹でる人、流れで冷ます人と分業でやる。さすがに皆さん家で鍛えているのか(鍛えさせられているのか?)、堂に入った手際よさと、文句の言いようの無いソーメンのできあがりに感心する。やわらかくもなく、かたくもなくスルスルとノドを通るその出来上がりの素晴らしさ、本当に旨いソーメンだった。それにまた漬け汁にこだわって、薬味など持ってきてくれた人もいてこれがまた良かった。ネギは定番として、ミョーガ、キムチ、サクランボ・・・店が開ける程のきめの細かさだ。

  お腹も膨れて2時間ほどで閉店し、堂山に向かう。途中の鎧ダムはそこから数分のところだったが、この鎧ダムの様子がいつもと違っていたのには驚いた。ダムといってもいつもは運動公園のような広大な砂原が広がる風景だが、今日はその砂原の上を小さな水の流れが何本もできて、そのまま低いところへ向かい流れている。今年は特に雨の量が多いのだろうか、今まで見たことの無い風景だ。そこからはしばらく熊笹の生い茂る山道を尾根に向かって登っていく。調度尾根に着くや否や夕立にあい激しい雨が降りだす。雨の止むまで傘を差したりして尾根で十数分の雨宿りをする。

  雨が止むとすぐに堂山へと向かう。すぐ目の前に堂山がそびえているが、ここからは一端急峻な岩場の道を下り、登り返して堂山の肩にでる。そこからはまっすぐに新免までの道が続いているので、リュックはそこにおいて堂山まで往復することにして出かけた。先ほどの夕立の雲は遠くに去り西の空は明るく変化しているようだったので傘も持たずに向かう。短い距離ながら堂山は険しい山で、岩をよじ登ったり木の根っこにつかまったりしながら登っていく。やっと山頂に着き皆で記念写真を撮ろうとしたら、また雨が降り出し、今度は急激に激しくなり雷鳴がとどろき段々近くなってくる 。

  あわてて山頂直下の岩の近くに非難して、雷雨の通り過ぎるのを待つ。二十分位もじっとして待っていたが、激しい雨で傘のある人も無い人も全身ずぶ濡れとなる。雷雨がやむと新免に向かって急坂を慎重に下っていった。一時間余りで新免のバス停に全員無事到着。石山駅行きのバスが余り無く次のバスまで50分そこで待つことになる。バス停の近くで雑談しながらバスを待つ。犬を連れて散歩中の近くに住むお年寄りも話の輪に入り、この辺りの住民の暮らしぶりや苦労話を聞いたりしてるうちに時間も過ぎる。五時三十七分バスが来て乗り込むがまだお尻がぬれていて、座席にそのまま座るのは悪いと思いビニール袋を敷く。その内にウツラウツラと気持ちの良いバスの中だった。振り出しの石山駅にもどって、濡れ鼠では寄り道もできず全員新快速に乗り込みそのまま家路につく。今日は今まで山歩会としては経験したことのないようなハプニングもあったが楽しい一日でした。皆さんお疲れさま。